異書体混植の原則

1. 異書体混植の原則

混植とは、同一ページ内や一冊の書籍・雑誌の中で、複数の種類の書体を使用することです。
基本的に、同一テキスト内での混植は避けるものですが、見出しとテキストでは混植になる場合が頻繁にあります。
その際に、違和感のない書体の組み合わせを心がけることが重要になります。誤ったタイポグラフィの素材を一緒くたに使うと、読者に混乱や不快感を与えて悲惨な結果になることがあるからです。
できるなら複数の書体の組み合わせは避ける、けれども異書体の混植がデザイン上で必要であると考えられるときには、以下のルールを参考にするとよいでしょう。

2. 避けた方が良いルール

  • 曲線に特徴のある書体同士と、セリフが大きくてかなり特徴のある書体同士。
    • Goudy Old Style vs. Century Expanded
    • Cooper vs. Souvenir
    • Tiffany vs. Ehrhardt
    • Clarendon vs. Egyptienne
  • ウェイトや文字幅などの特徴において、コントラストの差が強い書体同士。
    • Bodoni vs. Centaur
    • Eurostile Extended vs. Bodoni Condensed
    • Times New Roman vs. Caslon
      Times New Roman vs. Caslon
  • 2種類のサン・セリフ体同士。とくにお互いに同じような特徴・表情をもっている場合。
    • Helvetica vs. Univers
      Helvetica vs. Univers
    • Syntax vs. Frutiger
    • Gill Sans vs. Futura
      Gill Sans vs. Futura
    • Garamond vs. Sabon
      Garamond vs. Sabon
  • 極端なモダン系と極端なオールド系の書体同士。
    • Bembo vs. Bodoni
    • Garamond vs. Didot
    • Centaur vs. Mrs Eaves

3.対処法として

  • フォーマルな組版では、ファミリーが揃っている書体を選ぶこと。
    書体は同一ファミリー内で収めるのが理想的です。ファミリーを使用すれば全体での統一感が得られます。
  • なるべく同一書体で、サイズ・大文字・スモールキャップ・イタリック体・ウェイトの差 などを活用すること。
  • サンセリフ系とローマン体(セリフ書体)との混植をよく考えること。
    つまり、ローマン体同士の混植を避けて、明確な差異を演出することが望ましいです。(サンセリフ体とセリフ体との両種類を含めたファミリーを構成する書体もあります。:[例] Stone)
  • 混植は、同一ページ内では2〜3種類に抑制するほうが無難です。
  • インフォーマルな組版デザインでは、書体の組み合わせの自由度は大きいです。